初期のがんをピンポイントで狙う最先端の放射線治療機公開 [健康]
初期のがんをピンポイントで狙う最先端の放射線治療機公開
フジテレビ系（FNN） 6月26日(火)18時23分配信
初期のがんをピンポイントで狙う、最先端の技術が公開された。
年間およそ50万人が、新たにがんと診断されている、日本の医療現場。
歌舞伎俳優・中村勘三郎さん(57)は先日、初期の食道がんを告白した。
歌手の桑田佳祐さん(56)も2010年、初期の食道がんの診断結果を公表している。
がんの治療において、不可欠な早期の発見。
このほど、がんを退治する最先端の放射線治療機が完成し、公開された。
キーワードは、「日帰り」のがん治療。
国家プロジェクトとして、北海道大学や民間の企業のグループが
開発を進めてきた最先端の高精度X線治療機。
高精度X線治療機の弓取修二主任研究員は
「今まで治療できなかったがんに対しても、治療が可能。
このような装置は、世界で初めてだと思う」と話した。
この世界で初めてという、高性能治療機の大きな特徴は2つ。
まず、従来のX線のビームは、直径6mm程度だったが、
この治療機で照射されるX線は3mmと、従来の半分になっている。
がん細胞の周囲にある正常な組織を傷つけずに、
ピンポイントでX線を狙い撃つことが、これまでより容易になるという。
さらに、X線の照射機に装着されたアームで、
あらゆる方向から患者にX線を当てることが可能になっている。
患者は体を動かさず、あおむけの状態で治療を受けられるので、
負担は軽減されるという。
開発の担当者は「普通の放射線治療は、どんながんでも、
35回ぐらい治療をし直す必要がある。
(今回の機器は)初期がんのサイズが小さいものに対しては、
ちゃんとX線が当たれば、治療はたった1度でもいい」と話した。
この高精度X線治療機、1cm程度のがんであれば、部位は問わず、
およそ15分で治療できるという。
今後は、海外の医療機関で臨床実験を進める予定で、
数年後には、入院せずにがん治療ができる日が来るかもしれない。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20120626-00000205-fnn-soci
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